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名著「理科系の作文技術」を今更ながら読んだ

 だいぶ前から読書リストに入れてあった「理科系の作文技術」を読みました。

理科系の作文技術(リフロー版) (中公新書)

理科系の作文技術(リフロー版) (中公新書)

 この本は、題名に"理科系"とある通り、多くの例が理系論文を元にしていたり、論文の書き方について解説していたりするところもありますが、報告書のような、文系・理系問わず仕事で作成する書類にも通じる知見を得ることができます。わかりやすい文書をどのようにして作成すればよいか、読みにくい文となる原因は何か、などを知りたい方におすすめの本です。論文を書く人には必読と言ってもいいのではないでしょうか。(大学生のときに授業でろくに使わない参考書を買わせるぐらいならこれを買わせてほしかった…)

 この本を読んで、今後文書作成のときに自分なりに気をつけておきたいことをまとめてみました。

  • 情報の順番は読者が期待する内容になっているか
  • この文書が、テーマに対して何を主張するものなのかを考える
  • その文は事実と意見のどちらなのかを意識する
  • 不要な言葉は一つも書かない
  • そのパラグラフはトピックセンテンス(そのパラグラフの概論)を含むか
  • そのパラグラフはトピックセンテンスに関係のない文を含んでいないか
  • トピックセンテンスだけを並べたとき、文書の要約になるか
  • 一つの文の中に二つ以上の長い前置修飾節を書かない
  • 修飾節の中の言葉に修飾節をつけない
  • 一つの文の中で主語が変わっていないか
  • 文末の述語が単調でないか

 これらに加え、ダッシュ(―)、セミコロン(;)、コロン(:)などの記号の使い方を理解してうまく取り入れれば、わかりやすい文を書くのに役立つと思います。本書ではそれらの用法についても解説しています。これから何度も読み返す本になりそうです。